第2章 ‘‘清者”
「まぁ…そうだな。…じゃあ、なか」
コンコン
『‼︎』
背後から扉を叩く音がした。
「船長ー…」
「……お前か、シャチ…」
「へへ…様子見に来ました…」
真鈴を挟み、扉越しに会話する。
「…ちょうど良いか。おい、‘‘清者”」
「はっ、はい⁉︎」
「俺達の仲間になんだったら…あいつらに紹介しないとな。…扉開けるぞ、どけ。」
「あ、はい…」
真鈴はローの背後にまわった。
扉を開く。
「ぶべっ‼︎」
『⁉︎』
間抜けな声が聞こえた。
「…てめェ」
「すみません‼︎ やっぱり心配で…ずっとココで耳くっつけて聞いてました☆」
「☆じゃねェよ……この盗み聞き野郎が…っ」
ローは肩を震わせている。
「…で、新たな仲間の真鈴ちゃん、ですよね⁉︎」
「あぁ、そうだ。シャチ、お前が指導係だ。」
「はーい‼︎ よろしく、真鈴ちゃん‼︎」
「よ、よろしく…お願いします…」
真鈴はシャチと握手しながら答えた。
「…シャチ、どけ。」
「あ、はーい‼︎ じゃあね、真鈴ちゃん‼︎」
「は、はいっ」
シャチは真鈴にウインクをしてどこかに行ってしまった。
「…………ロー、さん?」
「‼︎ あ、何でもねェ、行くぞ」
「は、はい‼︎」