第18章 心の気持ち
真鈴は寝台に近づく。
「ロー‼︎ 起きて‼︎ ご飯‼︎」
…起きない。
「ロー‼︎ 起きろってばー‼︎」
ローの肩を揺らす。
…起きない。
もっと激しく肩を揺らす。
「……んぅ」
「‼︎ ロー起きっ⁉︎」
小さく唸ったと思いきや、ローはいきなり腕を伸ばし真鈴を寝台に寝かしつけた。
ロー自身は真鈴の上に跨った。
「ちょっ…ロー?」
ローは目を開いてはいるが、瞼がトローンとしていて、完全に目が覚めていないようにみえる。
ローは真鈴の両腕と両足を身体を使って上手く抑えつけた。
(え、ちょ、この体制はヤバイ感じがする…‼︎)
…真鈴の予感は当たった。
「…むぐっ⁉︎」
ローが深く唇を重ね合わせ、口内に舌を滑り込ませてきた。
上顎をゆっくりなぞられ、舌を吸われ、だんだん頭の中がフワフワしていく。
「は、あ…っ‼︎」
首筋に唇を這わせてきた。
ゾクゾク、と快感が身体中にはしる。
「ちょ、ローやめ…っ‼︎」
腕を動かそうとするものの、ローの力にかなうわけがない。
だんだんローの唇が下へと降りていく。
そして、上着のチャックを咥え、器用に下げた。
真鈴は、初日に着た服を着ていたので、胸元が大きく開いており、胸元が露わになった。
ローは真鈴の胸の谷間に唇を寄せる。
「…っや、ロー‼︎」
ローの耳元で叫んだ。
「……ぁ?」
「‼︎」
ローははっきりと目を覚ました。
目の前に真鈴の胸が映った。
「ーーーっ⁉︎」
顔を赤く染め、後ろに飛び下がった。
真鈴は胸元の服を正し、上着のチャックを上げた。
「…っな…? 俺何して…」
(なんで…真鈴に触れて)
「ー痛っ⁉︎」
「ご、ごはんって言ってるでしょ⁉︎」
真鈴は顔全体を赤くしながら、ローのほっぺたをつねった。
そして、ローの腕をとり、寝台を降りた。
「もう皆食べてるから‼︎」
「あ? あ、あぁ…?」
ローはまだ状況を理解しきっていないようだが、真鈴はお構いなく腕を引っ張り、皆が集まる部屋を目指した。
部屋を出ると、真鈴は走り出した。
「は…走るのか⁉︎」
「冷めちゃう‼︎」
(…それもあるけど… 遅かったら、また変な誤解される…‼︎)