第17章 シャチの想い
部屋から出、食事場がある部屋に向かう途中、真鈴と誰かの声が聞こえてきた。
その話し声が聞こえる場所へ向かう。
(‼︎)
ちょうど食事場のある部屋を出てすぐ左にある、開けた場所で真鈴とシャチが話しているのを見つけた。
(真鈴と…シャチ⁉︎ 何話してんだ…?)
ローは物陰に隠れ、2人の話に耳をそばだてた。
「…少し、話聞いてくれる?」
「? いいよ。」
「えっと…こんなこと、言うのもあれなんだけど……俺…」
(‼︎ シャチ……まさかあいつ…⁉︎)
ローはシャチが言おうとしていることに気がついた。
「俺……真鈴ちゃんのことが好きだ…‼︎」
「へ⁉︎」
ボンっと真鈴の顔が赤くなった。
「船長じゃなくて…俺じゃ、駄目か…?」
「…っ⁉︎」
そっと真鈴の左頬を撫でた。
…瞬間、シャチが固まった。
「…そうだよな、そうだ…」
真鈴の首元を見ながら言った。
「シャ、シャチ?」
「ごめん…気持ち伝えたかっただけだから。真鈴ちゃんには船長がいるのに…」
「‼︎ ……ごめんなさい…気持ちだけ、ありがたく受け取っとく…」
「おう。…聞いてくれてありがとうな‼︎」
シャチはニカっと歯を見せ笑った。
「うん…ごめんね」
…その頃のローはというと。
まさかのシャチの告白現場に出会ってしまった。
しかも相手が真鈴。
お付き合いを断ったものの、シャチに告白されて顔を赤くさせた真鈴に苛立ちを覚えた。
(……クソ、何赤くなってんだよ、シャチ相手に…‼︎)
…いわゆる嫉妬だ。
そんなローはさておき、こちらの2人は話を続けていた。
「普通に今まで通りに接してくれよな⁉︎ 無視とかしたら凹むぜ、俺‼︎」
「分かってるよ‼︎」
「…あ、そういえば、聞きたかったんだけど…あー…やっぱいいや」
「何よ。…気になるじゃない…」
「これ(告白)した後に聞くような質問じゃねェんだけど…いい?」
「どうぞ?」
「真鈴ちゃん…昨日の夜、船長と契ってた?」
「#∽%☂¥〆※$⁉︎」
真鈴は思わぬ質問に宇宙人語を発した。←