第17章 シャチの想い
…あー、腹痛ェ…笑いすぎた」
「私も…ぷくく」
「まだ笑いますかぁ⁉︎」
「ごめんごめん…つい…ふふふ」
「むー…」
ベポはほっぺたを膨らました。
「プクプクになってる(笑)可〜愛い♡」
「プニプニしないで下さいよぉ…」
シャチは2人のじゃれあいを見て和んでいた。
…時々真鈴の笑顔にときめき、顔を赤くさせていたが。
「さ、気を取り直して、朝ごはん作りますか‼︎」
『ラジャー‼︎』
…調理後。
「……ごめんやっぱり時間早過ぎた…」
「いや、だから謝らなくても…」
「自由ですよー‼︎ 何しよう…」
「…あ、私風にあたってくる。」
「じゃあ俺も。目ェ覚めるし〜」
「僕は昨日の船の整備の続きしてきますー‼︎」
3人は、真鈴とシャチ、ベポと二手に分かれた。
ベポは機械室、残り2人は部屋の外に出た。
〜真鈴&シャチside〜
…心地よい風が吹いている。
風が真鈴の髪をたなびかす。
「涼しー…」
「で、ででで、ですねー…」
シャチは真鈴と2人きりの状態に緊張して、ガチガチになっていた。
…しばらく風にあたる2人。
朝日が昇ってきて、2人を照らす。
「わぁ…朝日だぁ…」
「おぉ…」
(……もしかして、今伝えるチャンス?)
シャチは意を決し、真鈴に話し掛けた。
「あ…あの、真鈴ちゃん」
「何?」
真鈴と目が合った。
シャチの心臓が跳ね上がる。
「…少し、話聞いてくれる?」
「? いいよ。」
(いきなり何? 普通にいつも聞いているのに…)
〜ローside〜
…ちょうど真鈴達が朝食を作り終えた直後ぐらいに、時を遡る。
「…っ」
ローはふと目が覚めた。
布団を剥ぎ、起き上がる。
「……。」
時計を見た。
起きるにはかなり、とまではいかないが早い。
それ以前に目がパッチリと覚めてしまった。
「…起きるか。」
寝台から降りた瞬間、寒気がローを襲った。
「? ……あ」
(そうだ…昨日半裸で寝たんだった。)
ふと、昨晩のことを思い出した。
…思わず顔がにやける。
(…可愛かったなァ、あいつの反応…)
ローは真鈴の反応見たさに、彼女を探しに、服を着てから部屋を出た。