第16章 ベポの勘違い←
…時間が経ち、就寝時間間近。
就寝部屋(ローの部屋)の前に3人が集合していた。
ローが部屋の扉を開けようとした、その時。
「…あーーーっ‼︎」
「きゃあ‼︎」
「うおっ⁉︎」
…ベポがいきなり叫んだ。
「しまった…あれ見てくるの忘れてた…」
「ベ、ベポ?」
「すみませんキャプテン、真鈴さん‼︎ 僕やること思い出したので、先寝ていてください‼︎」
「あっ、おいベポ‼︎」
「はい⁉︎」
「それは、今やらなきゃならねェことなのか?」
「はい…すみません」
「…分かった。先寝ているぞ。」
「アイアイ‼︎ では‼︎」
ベポはあっという間に視界から消えていった。
(……ちょっと待った、ベポがいないってことは)
チラリとローを見た。
ローは呑気にあくびをしていた。
(…ローと2人で寝るの⁉︎ そ、それはちょっと、まずい…)
「…ベポいねェが、寝るぞ。」
「うん…」
2人は部屋の中に入った。
「お前、先布団入っとけ。…着替えるから」
ローはそう言いながら、Tシャツを脱いだ。
「⁉︎」
真鈴の目に、ローの上半身が映った。
形良く均等に筋肉がついている。
背中には、この海賊団のモチーフであるガイコツの刺青がはいっていた。
「ひゃ…ああああああっっ⁉︎」
「⁉︎」
真鈴は奇声をあげ、顔を手で覆った。
「…どうしたんだ」
「なっ、なんでココで脱ぐ…っ⁉︎」
「なんでって…俺の着替え、そこだし」
頭をかきながら言った。
「…何赤くなってんだ、真鈴?」
「ーっ‼︎」
真鈴は布団の中に潜り込んだ。
「クク…男の上半身見ただけで赤くなるのか? お前は」
「…私ん家、女ばっかりなんだもん…(男の人(の裸)、見慣れてないのよ…」
「…親父のは?」
誰しも、身近な自分の父親の裸を見たことがない人はいないだろう。
ローの親父だって、風呂上がりにはいつも上半身裸だった※妄想
…作者の親父もそうだ。←
「…お父さん、私が小さい頃に死んじゃったから、覚えてない」
「‼︎ …変なこと聞いた、すまねェ…」
「ううん、大丈夫。…それより早く服着て…っ」
布団の中から、弱々しい声が聞こえてくる。
…ローは何かをひらめいた。
ニヤリと妖しげな笑みを浮かべた。
「…予定変更だ。…服は着ねェ」
「⁉︎」