第15章 ヨゾラ島
ちゅ
「…。」
頬にキスされた。
「ほうけた顔しやがって…くちにして欲しかったのか…?」
「な…っ‼︎」
ローのS心に火がついた。
真鈴の唇にそっと触れた。
プニプニしていて、柔らかい。
「…っそ、そういうワケじゃな…んっ‼︎」
顔を引き寄せ、唇を重ね合わせた。
ローの舌が真鈴の唇を割り、口内に侵入してきた。
「んん…‼︎ ちょっ…」
ローは欲情の赴くままに真鈴の口内を犯し続ける。
…しばらく真鈴の唇を貪り続け、やっと唇を離した。
「んぁ…っ」
離した瞬間、力が抜け、身体を支えきれなくなった真鈴が倒れ込んできた。
「あ…」
「ち…力、はいんない…」
(ローのキス、上手すぎる…頭がフワフワするし、全身の力が抜けていくよ…)
真鈴の顔は真っ赤になっており、うっすら涙ぐんでいる。
「なんだ? 身体の力が抜ける程、気持ちよかったのか…?」
「っ‼︎」
甘い声で、耳元で囁く。
ゾワリと背筋が震え、また身体の力が抜けていく。
「い…いきなり、あんなキス、しないでよ…」
「あんな…?」
妖しげな笑みを浮かべ、聞き返す。
「っ‼︎ き、聞かなくても分かるでしょ‼︎」
(分かってるくせに…‼︎)
ローはニヤニヤ笑いながら真鈴の心情を揺さぶり続ける。
「ココでちゃんと言わねェと、分かんねェぞ?」
「っ‼︎」
また唇に指を添えられた。
「ほら、言えよ。」
「…っ」
「言わねェのか? なら、もう一度教えるまでだ…」
「なっ‼︎」
(もう一回あんなキスされたら、フワフワし過ぎて、頭おかしくなる…‼︎)
ローの顔が近づいてくる。
「ちょ…ストップ…‼︎」
「…なんだよ」
「あんな…いきなり、激しいディ、ディープキス、しないで…」
一生懸命羞恥心を抑え、言いきった。
ローはニヤリと笑った。
「…無理だ。」
「は?」
「お前が…無意識だろうが、いきなり可愛いことすっから、自分の欲を抑えきれなくなるんだよ…」
「…っ」
頬にキスされた。
(それに…今まで抑え続けてきたものが、爆発しそうになるからな…)
「抑えようとは、しているんだぜ?」
「…うん」
(しょっぱなから激しかったってことは、抑えきれて無いんだよね…)
ふと疑問に思ったが、くちには出さなかった。