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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第15章 ヨゾラ島


「大丈夫です‼︎ 展望台には誰も近づけないようにしますから‼︎ 他の仲間達は下の甲板で観ます♡ 甲板からでも十分見えるので‼︎」

ベポはニヤニヤしながらも言いきった。

「……いいのか?」
「はい‼︎ どーぞお二人でイチャイチャしといてください♡」

ニマッとローをからかうような笑い方をしたベポ。
…ローがその顔を見て、イラッとしないわけがない。

「ベポ、バラすぞ…」
「ひぇっ⁉︎ す、すみません……真鈴、さーん‼︎」
「?」

真鈴の元へ走って行く。

「話終わった?」
「はい‼︎ じゃ、僕は戻りますので‼︎」

そう言うとクルリとローの方を振り返り、

「キャプテンー‼︎ 真鈴さんに見惚れてないで、あと30分、ちゃんと警備してくださいよ?」
「なっ…‼︎」

…と言い残し、展望台につながる部屋に戻っていった。
その場に立ち尽くすロー。

「…ロー?」
「‼︎ あ、あぁ、何でもねェ…」
「…。」

ベポに言われたことが図星だったのだろうか。
ぎこちなく言葉を発している。
オマケに頬がほんのり赤い。

「……花火のこと、他の奴らに伝えてくる。お前は座って待っていろ。」
「あ、うん。」

ローはそそくさとその場を後にした。
真鈴は言われた通り、椅子に座る。

“真鈴さんに見惚れてないで、あと30分、ちゃんと警備してくださいよ?”
“なっ…‼︎”

「……クスッ」

(……ローってば、赤くなって…かーわいい)

先程のローの様子を思い出し、クスリと笑った。

(…でも、コレ本人に言ったら、殺されるよね…)

そんなこんな考えながら外の様子を見る。
港はお昼よりも活気を増していた。
おそらく、花火の準備をしている人々だろう。
ベポに聞いたことだが、沖合の方に本当に小さな島があるらしい。
そこで花火をあげる為、舟で花火を運ぶみたいだ。
ついさっきから、漁船のような舟が出たり入ったりしている。

「…花火楽しみだなぁ……あと夜空も」

(島の名前が“ヨゾラ島”だしね。星いっぱい見えるのかなぁ…流れ星も見えたりして‼︎)

まだ見ぬ風景を思い浮かべる。
…辺りはだんだんうす暗くなってきており、気温も下がってきた。
少し肌寒い。
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