第15章 ヨゾラ島
…現在は真鈴がローの上に乗っかっている状態だ。
「テメ…痛ェじゃ」
「私も……ローのことが、好きです…っ」
「‼︎」
ローは真鈴を抱きしめた。
真鈴がローの胸元から顔を上げる。
ローと目が合った。
…ニコリ、と微笑んだ。
「…っ‼︎」
ローは真鈴の後頭部を引き寄せ、唇を重ね合わせた。
「…っあ…⁉︎」
真鈴のくちを割り、ローの舌が口内に入ってきた。
舌で上顎をなぞられ、口内を荒される。
ゾクゾク、と快感が走り、身体の力が徐々に抜けていく。
(身体の力が抜ける…‼︎)
「…っろ、ロー‼︎ …んん、待っ…‼︎」
「待てねェよ。…俺が今までどれだけ我慢してきたと思ってんだ…」
唇を離す。
「…お前、初めてか?」
「 な、何がっ⁉︎」
「男と付き合うの。」
「……初めて、じゃない…」
気まずそうに目をそらす。
…真鈴は以前、1年間同学年の男と付き合っていた…が、男の方から別れを告げられた。
お前にはもっと似合う男がいる、と言って。
実際は、男の方が他に好きになった女が出来たから別れたのだ。
その事実はすぐ知った。
しばらくは悲しくて、学校にも行かなかった。
3日後には完全に立ち直ったが。
(ローは、気にしないのかな、こんな過去の事…)
(…っち……前に男がいたのかよ。気にしたくねェが…)
「…そうか。じゃあ、キスの返し方とか知っている筈だよなァ…?」
「っ‼︎」
ボンッと顔が一気に赤くなった。
(ローって、こんなにSっぽかったっけ…)
後頭部を抑えられ、また唇を奪われる。
「んんっ…‼︎」
「っは……舌絡ませろ…」
舌をそっと差し出した。
…瞬間、舌を絡めとられ、互いに口内の熱を交換し合う。
「っふ……あ…」
クチュクチュ、とはしたない音が耳に響く。
(なんか、気持ち良くなってきた…)
真鈴は久々の感覚に酔いそうになる。
(ヤべェ……気持ちイイ…)
ローもローで、自分の欲情に歯止めが効かなくなってきた。
グルリと体制を入れ替えた。
真鈴が下、ローがその上にまたがっている。
「ロー…?」
真鈴の顔をジッと見ると、顔全体を赤くし、目をトロンとさせ、くちの端からよだれが流れている。
…色っぽい。
ローはゴクリ、と生唾を飲み込んだ。