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[ONE PIECE] 癒し恋 〜ローver〜

第13章 海賊生活、その1


…次に真鈴が意識を取り戻した時には、もう寝台の上にいて、ローとベポ、2人に挟まれていた。
2人共眠っているのだろうか、目をつむっている。

(あ…そうか、私…急に気ィ失ったんだった。)

ローへの気持ちに気付いて…何故かホッとし、その瞬間にふつ、と目の前が暗くなったのだった。

「‼︎ …っ」

(く…暗い…っ)

今気付いたが、部屋が暗い。
さっきの恐怖心が芽生える。

「…ロー」

思わずローの名前を呼んだ。

「なんだ…? …真鈴、起きたのか⁉︎」
「⁉︎」

ローは起きていた。
隣で寝ているベポを起こさないように、小さい声で話しかける。

「お前…急に寝落ちしやがって…。びっくりしたじゃねェかよ…。」
「え…寝落ちした…?」

…気を失ったのではなく、ただ単に寝落ちしただけだった。

「…そんなに、」
「?」
「…いや、何でもねェ。」
「? ??」

真鈴が首を傾げる。

(…よっぽど、あの部屋に居たことが辛かったんだろうか…。)

時計を見ると、真鈴が意識を失った時から、軽く2時間が過ぎていた。

「…ロー?」
「‼︎ いや…ベポに、言っておいたから。」
「あ…うん、ありがと」
「…お前、寝れるか?」
「眠い、けど…」

ぶるっ、と軽く身体を震わせた。

「…‼︎」

(あ…今、部屋暗いんだったな…)

「…ん」
「?」

ローは自分の布団を少し剥ぎ、腕を広げた。

「…ボケっとしてねェで早く来い。怖ェんだろ?」
「‼︎」

(気付いてくれて…けど、それはちょっと、は、恥ずかしい…)

「い…いいよ、だ、大丈夫だから…」

もぞもぞ、と自分の布団に隠れる。

「…嘘つけ。手ェ震えてんじゃねェかよ」
「っ‼︎」

それでもなお動こうとはしない。
ローはしびれを切らし、自分から動いた。
真鈴を自分の胸元に抱き寄せたのだ。

「⁉︎」

「俺に触れていたら、安心するんだろ? …寝ろ。俺は眠たくてしょうがねェ。」

ローは真鈴の頭をポン、とたたいた。

「‼︎」
「…おやすみ。」

…そう言った直後、ローが小さく寝息をたて始めた。

(もう寝たの⁉︎ ていうか、確かに最初、ローが触れてると安心する…って言ったけど…‼︎)

心臓がバクバク鳴り響いている。

(今度は別の意味で寝られない…‼︎)
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