第3章 捕獲
「ほら来い!ひなたをパクらせて」
「なにそれ?(笑)」
「パクリたいの♪」
「ふふふ…。何かいろいろ違う!」
翔ちゃん釣りゲーム。
パクパク、器用に音まで出して。餌を食べる鯉みたいな顔するのが、面白くて。
二人で、笑って。
「あ~、今のは惜しかったね!」
「ちゃんと食いつくまで待たないとっ、釣り上げらんねぇぞ!根性見せろっ?」
「え~?どっちがぁ?(笑)」
ふざけてた。
楽しんでた。
でもそれはほんの前座だったらしい。
「さ~て。そろそろ疲れてきちゃったかなぁ?翔ちゃん魚は…」
「…」
唇をわざと触ったりして挑発してみたけど、今度はまったく食いついてこない。
もう終わり?ひょっとして…また眠くなっちゃった?今度こそホントに寝てる…??