第3章 捕獲
こっちもちょっと面白くなって。そーっと指を近づけてみたら、かなり手前でパクリされそうになった。でも反射で避けてセーフ!
「目開けてるのはイージーすぎじゃないですか?」
「…わかりました。んじゃ、見ません」
「絶対だよ?」
「絶対」
今度は…寸前まで微動だにしない。ちゃんとつぶってるみたい。
で
そっと触れた瞬間、パクリ!
ま、今度も避けたけど?ヨユーで。
「反射神経いいなぁ、私♪」
「ワンモア!」
「ふふっ」
こーやってくだらないこと真剣にやるのが、翔ちゃんのすごく子供っぽいとこ。でも、私が一番好きなトコだったりする。
大人で、賢くて、真面目で、仕事熱心で。いろんな顔をみせてくれる翔ちゃん。どの顔も大好きだけど
こういうときが、なんだかんだで一番好き。