第1章 魅惑の唇
全然、ケンカってほどじゃないけど、笑顔も見られないまんまでオヤスミなんて、これでバイバイなんてあんまりだよ。ホント、久々に会ったのに。でも今日はお泊りできないってちゃんと言ってあったのに…。
「…なにひとりで寝ちゃってんのよぅ…」
ソファーにしなだれるようにもたれたまんま
あの大きな目は閉じられた瞼の中。
「…」
意外と丸っこくてカワイイ鼻。セクシーなことしても童顔って思うのはこいつのせいかな。
そしてなにげに印象的な…唇。
自分でも触るのクセって言ってたけど、かなり肉厚だよね。特に下唇。上もくっきりしてるし。一度目がいくと、なかなか離せなくなっちゃう。
「…フフッ。女のコみたい」
セクシーでキュートなぷっくり唇め。
きっと男の子がほっとかない、キスしたくなる…唇なんじゃない?
『いやいや、男の子にはほっとかれたいわ!狙われても死守する、男の子からはっ!もちろん男からもっ』
起きてたらきっとそんなツッコミしてきてるね(笑)。