第4章 刺客
今日のは本当に自分でもビックリするくらい上手にできた。だから、どうしても食べさせたくて。明日仕事あるし、もう結構夜も遅かったのに、勢いでアポなし突撃。
でも、不在。あえなく玉砕…。
ひとり、部屋の中で家主の帰りを待ってた。ちょっとサプライズの気持ちで。だけど、全然音沙汰なくて。
あと30分待って帰ってこなかったら帰ろう!って。さらに10分。でももしかしたらあとちょっとで…。
そんなことを繰り返して、結局2時間近く経っても帰ってこなくて。さすがに諦めて帰ろうとエレベーター待ってたら、そこに本人が乗ってたっていうミラクル。お互い声が出ないくらいビックリした(笑)。
でも
会えたのが、ものすごい嬉しくて。深夜なのに、翔ちゃんもちゃんと食べてくれて。
『すっげ!超サックサクじゃん!マジすげぇってこれ。売ってるヤツみてぇ!』
『でしょ!?だから、絶っ対今日中に食べてほしかったの!冷蔵庫入れちゃったらシナシナになっちゃうし!』
『やっべ、全部食っちゃいそう…』
『食べて食べて♪』
『いやおま…この時間にこんなスイーツって。しかもハイカロリー…。俺に喧嘩売ってる?(笑)』
『ううん。愛を。撃ってる!』
『なら食うしかねーなっ!甘んじて撃たれてやるぜ、愛の弾丸パイ!!』
『あはははっ』
『くぅ~…まさかこんな激アマで最強の刺客が待っているとは…!』