第5章 もう一波乱?
「何なの。結局元サヤってことね。」
「う…。」
ラクサスと別れる別れないでこんなに騒いだことが恥ずかしくなってきた。しかも騒ぎの原因が私の勘違いだったなんて。
それはそうと、青い天馬に入ってからはラクサスもいわゆるホストとしての仕事に就いている。私はと言うと全くだ。マスターボブが私の気持ちを優先してくれたことで私は通常の依頼だけ担当させてもらっている。
でもラクサスがホストになることで面白くない私がいるのも事実だ。今だってラクサスの周りには女の子がたくさんいて、しかもみんな文句なしに美人。
「自分がこんなに嫉妬深かったなんて初めて知ったわ。」
「そんなの普通だわ。今はそれだけ気持ちに素直になれたってことじゃない。」
「でもめんどくさい女だって思われたくないわ。」
「あら、可愛いとこあるじゃない!」
「もう、笑わないでエバ。エルフマンとの結婚式に参列しないわよ。」
「話飛びすぎよっ‼」
「アハハハッ!」
エバと話しながらも私の耳にはラクサスの側にいる女の子たちの声が入ってくる。
「ラクサス~!腕にぶら下がってもいい?」
「え~!じゃあ私はコート貸してもらお~!」
「そこはやっぱり、お姫様抱っこじゃない?」