第4章 平穏?
「…それで、アンタだけ帰って来たってわけね。全く、何やってんだか。」
「エバまで…なんでみんな怒ってるのよ。」
「自分で考えなさいな。ラクサスが帰ってきたらもう一度話し合いなさい。」
「無理よ。これ以上嫌われたくない。」
「はぁ…不器用と鈍感が合わさるとめんどくさいわね。」
「どういうこと?」
「なんでもないわ。とにかく、もう一度話し合うことね。」
「彼の怒りが冷めたらね。」
それから1週間後のギルド内で、私は珍しく酔っぱらったヒビキに絡まれていた。
「クレア~。君はいつ見ても神秘的でキレイだ。」
「はいはい。ありがとね。ベッドは向こうよ。」
酔っぱらいを相手にするコツはとにかく流すことだ。いちいち取り合っていたらキリがない。
「冷たいなぁ。ボクは本気なのに。」
やばいわ、この人。目が座ってるし、なんだかいつもより距離が近い。こんな日に限っていつも助けてくれるエバはいないし。
「ちょっと、重い。離れて、ヒビキ」
「フフ。クレア、捕まえた。」
がっちり腰をホールドされている。もういっそのこと力技でベッドに沈めてやろうかしら。
「いい加減にしないと「てめぇ、何してやがんだ?アァ?」」