第1章 感は鈍いが運はいい【沙明】【裏】
「…報告、まだ残ってるはずだよな?」
ドクターだと名乗り出たオトメとシピに報告を促す。
「医療用分析装置で、走査してみたら……しげみちさん、グノーシアだったの」
「俺の報告も変わんねーけど。ああ、当たりだよ。しげみちはグノーシアだった」
まあ結構な人数に嘘がバレてた状況だし、黒だって言っとかなきゃおかしいわな。
「言うまでもない事だけど、がエンジニアだと確定したね」
「うん、私は本物のエンジニアだよ。ありがとうラキオ」
ヨシヨシ、が疑われることはもうねーな。
「じゃあ、私が調査した沙明も絶対人間だね」
「この俺が、天下晴れての人間様っつーワケ!お前、結構使えるやつじゃん」
ヨシヨシ、俺が疑われることももうねーな。
あとは消されねーようにチョットずつ敵を排除してきゃいいっつーワケだ。結構イーズィじゃね?
あとはテキトーに意見に乗っかっときゃOKだろ。
「へっへへへ、オトメ?キミなーんかウソ臭いんだよね」
コメットがオトメに疑惑を向ける。
なんか気づいたか?コイツ直感がヤべーからな…昨日のダウトでも嘘はバレてたけど他のヤツの嘘めっちゃ見抜いてたからな…侮れねーヤツ。
ま、ここは乗っかっとくか。俺の演技力なめんなよ?
「アーッハ、目ェ泳いでんぞオトメ!こりゃもうダメだわ」
「みんな、ここはコメットを信じてみない?」
お、俺のハニー(仮)も乗ってきたな。
コイツはカリスマ性があるし、みんな乗ってくれんだろ。
「…オトメ、オトメね。たしかに不審かな」
「オトメには迷いがある……。それは、私も感じていることだ」
「あ、ヤッパそう思った?オトメ怪しいよねー」
ほらな。
もうコイツいるだけで宇宙救えんじゃね?