第1章 こんなに緩くて大丈夫ですか?
ガチャ…(部屋の鍵を開ける)
キィー…(扉を開く)
『お家、やっと着きましたね。』
黒尾「げ、もう20時なってんじゃん。夕飯大丈夫そうか?」
『煮込みたいところだけど、電子レンジで時短すれば大丈夫かも。』
それでも大丈夫?と問い掛けるように黒尾さんを見つめる。
黒尾「わり、早めにできるなら何でも有難いわ。」
『うん、先にお風呂行ってきて?
浴槽は朝の内に洗ってあるから、軽くシャワーで流してから…』
黒尾「"お湯を張る"だろ?笑」
『そういうことです。
ゆっくり入ってきて?時間掛かるから…。』
黒尾「いや、早めに上がって手伝う。」
『じゃあ、競走?』
黒尾「勝負だな。 負けたらどーする?」
『んー……。 後で決めよう?』
黒尾『OK、じゃあ風呂行ってくる。』
そう言って、私の頬にキスしてから
脱衣所に向かった黒尾さん。
『ん…。行ってらっしゃい。』
ニコリと微笑んで
私はカレーを作るのを始めた。