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夜街の陽炎 ~No.1の男女の恋~

第5章 competition




初っ端から俺の矢はブル(ど真ん中)に入った。


その音で、向こうがこちらに気がついたのが分かったが、少しでも姿勢を崩したくないし俺は目もくれずにそのまま次を放った。

それもブルに入った。


女が「おお〜!」と言った声が聞こえる。


3本目…

俺は片目をつぶり、あえて20の下
つまりうち側の赤枠の"トリプル"に入れた。



「え!なんで真ん中じゃないのー?」

よくわかっていない女は不満そうな声を出した。



隣から拍手が聞こえてきた。

見ると、その男が満面の笑みで拍手をしながら俺に言った。


「すごいねぇ…そこがそんな簡単に狙えるなんて。」


トリプルはぶっちゃけブルに入れるよりも難しい。
だからブル×3よりも、トリプル×3の方が得点が高いわけだ。


少し久々だから俺は腕が訛ってないか確かめたかっただけだけど、訛ってなかったみたい。

ホッとした。

こういうことも、女の子にモテるために必死になって練習してきたことだ。
得意なことを増やせば増やすほど、この業界では強い。
そのための努力もかかせないのだ。
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