第5章 competition
ダブル同伴というのは、1度1人と同伴して店に入れたあと、また店を出て別の人と同伴すること。
トリプルまでは私もなんとかできるし、ダブル同伴はまぁ1週間に1度はあるから珍しいわけではないが、普通にめんどくさい。
客側にはバレたくないことだし、その間ヘルプに任せているのもなんとなくヒヤヒヤするわけだ。
「今夜は私、遅くなるかも。
多分アフターでダーツバー行ってホテル朝食付き合わされる」
「そう。じゃあ会えないかもね。」
「だね」
「あ!俺も今日のアフターでそのダーツバー行けばいんじゃね?」
「えぇー…こないだもそれしたよね?」
「いーじゃん。お互いの客を知れるし」
「まぁね。でも笑いこらえんの結構大変なんだよ。
龍ちゃんが女の子に甘いこと言ったりしたりしてんの見ると…ふっ」
「なにそれ酷くない〜?
まぁいいや。どうせあのダーツBARでしょ。
会えたらよろしく〜♪」
「なにがよろしくなんだか」
でも正直、タイミング良く会えたらいいななんて思う。
互いのアフター中に会えるのはなんだか新鮮でちょっと面白い。