第5章 competition
それを話したら、龍ちゃんも全く同じだったらしい。
というか、そもそも水商売の人は、ほとんどがこういった考えやきっかけがあるのではないだろうかと思っている。
あんなんやるなら死んだ方がマシだ。
そう、私と全く同じ意見を龍ちゃんも言っていた。
龍ちゃんはなんと、私よりもレベルの高い大学に通っていたらしい。
けれど、2年のときに中退して、そのあとはいろんなバイトを掛け持ちしながら生活していたらしい。
容姿的に、もちろんスカウトはされまくっていたが、なんとなく夜の世界には踏み込めず断っていたと。
後戻り出来なくなりそうで怖かったからとも言っていた。
ではなぜ突然やろうと思ったのか。
なんと最初のきっかけは意外にも、
つきあっていた彼女に振られたかららしい。
浮気され、悔しさと悲しみで半ば自暴自棄になり、女性不信に陥ったとか…。
自分の何が至らなかったのかを知るためにも、
そして深く女という生物を知り、掌握するためにも、
ホストの道に入り込んだらしい。
ホントか嘘か知らないけど。