第5章 competition
けれど、仕事をしながらでも龍ちゃんは毎回ちゃんと味わってくれるし感想もくれる。
まぁこういう乙女心を自然に分かっているところがさすがという感じなのだが。
「ん〜美味しい〜
やっぱレオナは良いお嫁さんになるね」
「冗談やめてよ…お嫁さんになんてならないし」
「え?」
「てか、なれるわけがない」
「は、なんで?そんなことあるわけないでしょ、だって」
「客とは結婚したくない。絶対に。」
「あ〜…」
龍ちゃんは納得の表情をした。
こういう仕事の男女が結婚する相手なんて、
だいたいは元客だ。
「じゃー、ホストは?」
そう。それか、これ。
「ホストなんてもっとヤダ」
「ガーン!」
…なにがガーンなんだか…全く…