第5章 competition
ーレオナsideー
私たちはどんなに遅くに寝ようと、
どんなに疲れていようと、
目覚ましや着信ですぐに起きる。
絶対に寝坊なんてしない。
昨日のカラオケが祟っていていつもより身体がダルい感じがしたが、いつも通り同じベッドで起きた。
今日は龍ちゃんの部屋だ。
私は営業メールに勤しんでいる龍ちゃんを他所に、早めのお昼ご飯を作った。
私たちは生活サイクル上、朝も昼も関係なく、お腹が空いたら何か摘む感じ。
お腹もあまり空かないため、とても簡単なもので済ませる。
お互い体型維持もかかせないから、食事内容や量には気をつけている。
この世界で働く男女はもれなく皆びっくりするほど細身でスタイルが良い。
私は運動が嫌いだから、普段の食生活には気をつけている。
しかし龍也はたまにマンション内のジムに行って体を鍛えている。
風呂上がりの彼の裸の上半身なんて何度も見てきたが、かなりしなやかな良い体をしていて、普通の女の子なら見ただけで目をハートにするだろうなと想像して笑ったことがある。
今日は簡単なミネストローネとシーチキン入りのオムレツを作った。
食べながらも、私たちはスマホを打つ手を止めない。
一見すると、とても行儀が悪いのだが、これも大事な仕事なので仕方がない。
こういう所も分かり合えるのは私たちだからだろう。
普通の彼氏や彼女だったら激怒だと思う。
まぁ私たちは恋人ではないから、本当によかった。