第1章 desire
「体に悪いよ…」
「マックもいいすけど吉牛も松屋もいいっすよ」
「ちょっ…ドン引き。
もっとマシなもの食べなよね。」
「うへぇっ!それけっこー業界に失礼発言っすよ」
「せっかくやっちゃんはイケメンなんだし、イケメンはイケメンに見合うものを食べるべき」
「イケ…め…っ…!
と、とにかくこれは貰えません!なんかしょっちゅう貰ってますし!変な噂でもたったらっ」
「あなたが誰にも言わなきゃいいだけでしょう。ていうか言ってもなんにもなんないよ。私なんだから。それに、今日は結構私のサポート頑張ってくれたし。篠崎社長なんて2時間で300万も使ってくれたのよ?」
「そっ、それは僕ではなくてレオナさんの力量といいますか…とにかく僕は何もっ」
やっちゃんはあたふたオドオドし出した。
こういう純粋なところが可愛くて私は気に入っている。
他の奴は、さぞ当たり前のように「ありがとうございます」と律儀にお辞儀をし、チップも普通に受け取る。