第3章 promise
「…ねぇ、レオナ」
静寂の中、互いの息遣いすら聞こえない。
鼓動の音すらも聞こえない。
こんな静かな時の流れを感じるのはいつぶりだろうと思った。
「このまま2人で何もかも投げ出して、
どっか遠くへ行く?」
「……どこ?」
「…海外とか。どっかの孤島とか。
だーれも俺らのことを知らない地、だよ…」
表情は分からないけど、本気だ。
そう思った。
それくらい彼の声は静かでいて真剣だった。
「うん。行きたい…ね…。」
私は小さく呟いた。
「じゃあいつ行く?今?明日?明後日?」
「・・・」
黙っている私に、龍也は少し笑いながら言った。
「今考えてることを当ててあげようか?」
私は目を見開いた。