第3章 promise
«… レオナ……»
しばらくしてから聞こえてきた蚊の鳴くようなその声に唖然とした。
「えっ… レオナさん…?
って…あのレオナさん?」
«・・・»
なんで何も言わないんだろ?
ていうか、なんでそんなに声小さいの?
「…仕事は終わったの?」
«……うん»
「そっか。お疲れ様。で、今どこで何してるの?」
«…座ってる。△△公園…»
「ははっ、なんでそんな所で。こんな時間に…
攫われちゃうよ?」
俺は苦笑いしながら肩でスマホを挟み、コンビニかごの中へ食べ物や飲み物をテキトーに入れた。
「…おーい。てかマジで大丈夫?
疲れてるのかな?とりあえず今から行くね。」
«・・・»
「そこ、動かないで?俺が行くまでぜーったいに。」
«・・・»
「…ねぇ?」
«・・・»
彼女は黙ったままだ。