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夜街の陽炎 ~No.1の男女の恋~

第2章 encounter


時折香るのは、
ほかの男がよくしているムスクやバニラのような強烈な香りではなく、ほんのりシャンプーか石鹸のような、つい後ろ髪引かれてしまうくらいの清楚で良い香り。


まさに高級感溢れるが、色気も凄まじいし
それでいて清潔感がここまで引き出されているなんて本当に女性のことも男性のこともわかっている。

そういう夜の帝王にふさわしい出で立ちだ。


真っ直ぐ目線を合わせてくるが、それも相手を不快にするようなものではなく、とても自然でいて笑顔の種類も豊富だ。


「そのネイルにその時計、すごくマッチしていて似合ってる。細い手首がさらに綺麗に見えてセンスがいいね」


さすが、褒め方もうまい。

いちいちハリーウィンストンすごいだのなんだのとブランド名を出すことなく、あくまでその人自身の魅力とセンスを褒めている。

人間は総じて褒められていたい生き物だが(特に女性は)
その褒め方を1歩間違えると、ただの失礼になってしまったり相手を傷つけることがある。

そして褒めるタイミングもわざとらしくなく、それでいて相手が1番気を使っているであろうポイントをしっかりついてくるところもさすがだと言わざるを得ない。
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