第2章 encounter
ーレオナsideー
「こんばんは。クラウス店へようこそ。龍也です。
お邪魔してもいいですか?」
群を抜いて美しいその男の容姿に内心驚いた。
雑誌とかでは見たことがあったし…噂には聞いていたけど…
生で見るとやっぱ迫力があるな。
「うわぁ〜!ていうか龍也さんじゃん!
生で見たの初めて〜っ!やっぱかっこい〜!
えーやば!超ラッキーじゃん!やっぱり大谷社長いるから店長が気を利かせてくれたんじゃないー?」
んー…多分私がいるからじゃないかな。
と心の中で苦笑いする。
だってここに入ってきた時のあの店長らしき人や男たちの驚喜に満ちた表情。
明らかに全部私に向けられていた。
言っちゃ悪いけど、多分私の連れの2人はおまけ程度に思われている。
VIPルームは空いてなくて申し訳ございませんなどという謝罪文句を頭を深深と下げられてされたけど、正直、せっかくなら店内全体を見てみたかったから、内心すごく安心した。
誰が席に着いてくれるのかなと思っていたら、
やっぱり龍也というこの男だった。
営業スマイルなはずなのに、不自然じゃなくてさすがNo.1と言った感じだ。
私と年が変わらないと聞いていたけど、こんな若いのにどこか貫禄があるし、なにもかもが他の男と違うとすぐに分かった。
というか、そもそもかなりの美青年だ。
しかも背が高くて脚が長い…