第11章 hesitation ■
セクシーに歪んだその色気が凄まじくて、
涙で歪んだ私の瞳は細まる。
そんな表情で見つめられると…
それだけで私の理性は吹き飛んで
おかしくなるんだよ
「はぁっ…つっ… レオナっ…イク…ッ」
「んっ…ぁたしもっ…」
バチッと勢いよく腰が打ち付けられ、
最奥に注がれていく温かい体液を感じて。
私の中で脈打つ彼を感じて。
それに酔いしれるように、
快感に溺れていく自分自身も感じて。
「くっ…ぁ…っ… レオナ…っ」
あなたが私の名を苦しげに囁く度に
私は深淵に引きづりこまれていく感覚に陥っていく。
このままずっと…
2人だけで…
堕ちていけたら…
繋がったままギュッと抱きしめられる。
私も抱き締め返して、
少し湿っている彼の髪を撫でた。
赤子をあやすみたいに。
胸に埋まっている彼の頭を撫でて。
キスをした。
「なにか…あったんでしょ?
…落ち着いたらでいいから……話してね…」
ピクリと彼の体が動いたのを感じて、
私はさらにギュッと抱きしめた。
「大丈夫だよ…私が…そばにいる」
あなたのセリフを、今回は私が奪った。