• テキストサイズ

夜街の陽炎 ~No.1の男女の恋~

第11章 hesitation ■


ーレオナsideー



「あぁ…ごめん…ほんと、ごめ……
俺のこと…嫌いにならないでね…?」



ほら、そうやってまた謝る。

なんですぐ謝るの。

それに、何に謝ってるのか分からない。


嫌いになるわけなんて
ないのに…



それに私だって、
以前あなたの身体を利用したようなもん。

お互い様ってやつだ。


そんなに辛そうな顔してるんだから、
きっと何か、あったんでしょ。




「早く…来て…龍…ちゃん…」


ゆっくりと首に巻き付くと、
眉をひそめ、懇願するような彼の瞳が激しく揺れた。


優しく唇が塞がれる。

艶めかしく蠢く舌が絡まり合い、
互いの唾液を吸い合う。


やっぱり龍ちゃんはキスまで別格にうまい。

ちょっとだけ複雑になるよ…



そのままゆっくりと腰が動いていき、
徐々に激しくなっていった。


汗ばんだ彼の背中に足をクロスさせる。


「もとっ…もっ…と……」


深く深く、
もっと奥に、深く入ってきて。

私の…中を…もっと貪って。


埋めて。全部。

私の中の何もかもを。

あなたで満たして。


1ミリの隙間もなく。


全部忘れさせて。

今だけは。

感じさせて。



私という人間と、
あなたという人間が、


普通の、たった1人の、


ただの人なんだってことを…。


レオナでも、龍也でもなくて。
/ 267ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp