第11章 hesitation ■
って、超〜焦っていたけど…
別のメイクさん(女性1名男性1名ノーマルに見える)にヘアメイクとか諸々施されてから、ついに佐藤さんの撮影が開始されて…
で、その不安の感情は一気に払拭された。
まるで別人のようにガラッと人が変わった。
「うん〜っ!いいよ〜いいな〜!
やっぱりかっわいいなぁ〜!龍也くんイイわぁーっ!
いろーんな表情持ってるのさっすが!っあ!
そのままの眼差しでこっちを見てくれる〜?
そうそうそしたらそのまま流し目で45度方向に向かって視線を投げて!」
すごいスピードでフラッシュが炊かれる。
この人はカメラを持った瞬間から人格が変わるんだな…
なんか、アレみたいだ。
こち亀の白バイの本田さんみたいな。
「じゃー、そろそろ外に出ようか!
龍也くんはねぇ…アタシ的には、ネオンよりも花畑が似合うと思うのよねえ。」
「ええっ?!花畑?!」
…なななんで?!
おかしくない?!
ホストの背景花畑とか
聞いたことも見たこともないんですけど?!
でもまぁ…腕は確かみたいだし…