第10章 thought ■
「… レオナはよくここに泊まりにくんだよ。
つーかお前いつのまに人んちそんな漁ってんだよ!
弁護士じゃなくて刑事だったっけ?
あー俺間違えて呼んじまったみてぇだな…
こーなったら、あれだ。悠太弁護士呼ぼ。」
「待て待て待て待て!
すまんすまんっ。」
夏樹は慌てて俺の取り出したスマホを引ったくってテーブルに置いた。
ったく…
俺は仏頂面で足を組む。
夏樹は笑っていたが、突然真剣な顔をしだした。
「泊まりに来てるってさぁ。それ、
マジな話、どういう関係なんだ?
セフレってことか?」
まぁ、そういう反応が普通だよな。
ていうか…
「ぶっちゃけ、俺ら本人たちもそれよく分かってないから。
でも…セフレではねぇよ?」
「…ふうん…。体の関係はないわけだ。」
「ない…。てかそんな話どうでもいいだろ」
あれからレオナを抱いたりはしてない。
彼女からも求めてこない。
でも…
もし求められたらまた…俺は…
抱いてしまうと思うのが正直なところ…。
だとしたらこの関係は…
本当にセフレ…になるのか?