第10章 thought ■
夏樹は大人しく座るかと思いきや、
飾ってある俺の顔プリントされたドンペリの瓶たちや、腕時計コレクションの箱とかを漁り出した。
「っはー、やっべーマジで。
俺もホストやればよかったかなー?あはは」
「お前のルックスとその口のうまさならいけるかもね?体入紹介するよ?」
「え、お前の店じゃねえの?」
「うちはレベル高すぎるからいろんな意味でキッツイと思うな〜」
「ああん?嫌味なやつだな〜ったく。」
「あー、そのロレックス夏樹にやるからさー、
とりあえず仕事してくんない?」
「えっ!!いいのか?!うををを〜」
夏樹はメガネをとって目をキラキラ輝かせ、
その腕時計を光に翳している。
そもそもロレックスってなんかガラ悪い感じしてあんまり好きじゃないんだよね。
弁護士の夏樹になら似合うかも?
とか思うとなんか笑えてきた。
こいつの顔はちょい輩系なわけだし。