第9章 resist
ー龍也sideー
「あぁ、レオナちゃん…
会いたかったよ。話に来たんだ。
というか…また君か…そこを退いてくれないかヤマトくん?」
俺はすぐにヤマトくんを庇う形で2人の前に出た。
「お、及川さん!あなた自分が何したか分かってんすか?!どの面下げて会いに…ていうか!警察呼びますよ!」
ヤマトくんが声を荒らげた。
まぁ、当然の反応だろう。
「はぁ…頭の悪いガキ共は困るね。
こんな奴らと同じ世界にいて… レオナちゃん…君は穢れてしまうよ。あの時は悪かった。ね?次からは君の希望通りの抱き方をするからさ?許してくれるね?さぁ、こっちへおいで」
「近付くなゲス野郎!てめぇどの口が言ってんだ!」
「っ、待てヤマトくん」
飛び掛かろうとするヤマトくんの腕を掴む。
「なんでっすか!やっぱ1発2発殴ってやんねぇと気が済まねぇっす!」
「分かるけど、ここで君がそんなことしたら傷害罪になる」
「なっなんで龍也さんはそんなに落ち着いてられるんですか?!平気な顔してられるんですか!!ありえ」
「これのどこが平気な顔に見えるんだよ!!!」
俺はつい声を大きくしてそう叫んでしまった。
ヤマトくんは目を見開いて固まってしまった。
後ろにいるレオナは、今にも泣き出しそうな顔で俺を凝視している。