第9章 resist
それを見ていた警官が、声を出した。
「で、でもねぇ…見知った仲なんだろう?
一応相手は仲の良かったお客さんなわけだ。としたら、そこまで事を荒らげなくても」
こいつ…
やっぱりそう来ると思った。
めんどくさいから示談で済ませたいんだろう。
本当にクソだ。
クソすぎる…警察官って。
いかにうまく法律の隙間を縫ってサボって偉そうにして優越感感じて気持ちよくなって楽に保身し理になることしかやらず地位だけは向上させてくことしか考えてない。
人が助けを必要としている時、
苦しんでいる時、
重要な時ほど動かないから
世の中犯罪が減らないんだよ、繰り返されんだよ、お前らさぁ…一体なに勉強してきてなんのために存在して…ー
……いや、やめよう、もういい。
これ言ったとしても無駄な上に終わらない
それならこっちも
「俺は告発するわ」
告発ってのは、告訴する権利のない第三者が、捜査機関に対して犯罪を申告し、犯人の処罰を求める意思表示のこと。
やっぱり警官がまた声を上げた。
「きっ、きみ、本気なのか」
「刑事訴訟法第239条1項。
"何人でも、犯罪があると思料するときは告発をすることができる"。 知らねーのかよ、おまわりのおっさん」
役立たずの。
という言葉は飲み込んでおいてあげた。