第7章 situation
「… レオナと話してると面白いな」
「…バカにしてる?」
「してねぇよ。楽しいんだ、普通に。
あ〜そういえばあのヤマトくんって子に名刺渡しといた。
彼めちゃめちゃイケメンだからうちに引き抜きたくて」
「?!…なんですって」
「だから、うちで働かないかって。
もちろん裏方とかじゃないよ?ホストとしてね」
何の気なしにそんなことを言われ、
私は真顔になる。
「やめてください。引き抜き行為禁止です。」
「え〜だってホストのが稼げるよ?
あんなイケメンなのに勿体ないよ」
その言葉に、私は何も言えなくなってしまった。
確かにやっちゃんはお金を稼がなくてはならない。
実家の家族のために。
龍ちゃんの言う通り、イケメンで勿体ないとも思う。
私にずっとついてくみたいなことを言っていたけど、
彼が望むのであればホストをやらせるべきかもしれない。
しかも面倒見のいい龍ちゃんがいるならば尚更好条件。
無理やりにでも1日体験くらい行かせてみるべきだろうか?