第7章 situation
起きると、わりとサッパリスッキリしていた。
よかった。仕事に行ける。
「龍ちゃん、私フツーに仕事行くわ。
全然へーきっぽい」
しかし龍ちゃんは笑みを浮かべてこう返した。
「でも休もう」
「は?!」
耳を疑った。
「俺も休むから。
たまには休息しよ?」
「え…」
「疲れてるんだ。俺はね。」
「・・・」
初めて龍ちゃんからそのワードを聞いて
目を見開いた。
そして何も言えなくなってしまった。
結局私たちは今日だけ
仕事を休むことにした。
理由は体調不良。
まぁ仮病…
のようでいて仮病でもない…
みたいな。
そう自分に言い聞かせて。
ということで私たちは1時間くらいかけて
店や客や同僚たちに引き継ぎの連絡をした。