第7章 situation
龍ちゃんが隣から額に手を当ててきた。
「熱はないね…」
「ない…だから」
「とにかく一旦寝て、起きたら考えよう。
どう見ても休息が必要に見えるからね。
この俺が言ってんだから、素直に従うべきだよ」
「・・・」
なぜそうなるのか?
わけわからない。
目を閉じて少し考える…
けれど、頭がボーッとしているせいか、
なんにも浮かばなくて…
あぁ…
疲れたよ…
この一言は言葉に出したことなんて
生まれてこのかた1度もない。
龍ちゃんが髪を撫でてくれているみたいだ…
気持ちがいい…
言ってもいいかな…
疲れた…って…
でもあの言葉は…
まだ言わないでおくね…