• テキストサイズ

夜街の陽炎 ~No.1の男女の恋~

第6章 blunder


もう本当に可愛い子だなぁ。
一緒にいるだけで、そのコロコロ変わる表情と純粋無垢な感じがなんとも癒される。

私はやっちゃんを見ているだけで満足だった。


しかし…そんな彼がなぜこんな世界に?
そういえばまだ聞いたことがなかった。
ただ貯金がしたいんだとしか…



「ねぇそういえばやっちゃんて、どうして夜の世界に入ったの?」


やっちゃんは驚いたように目を丸くし、ベーコンをアイスコーヒーで流し込んでから口を開いた。


「…あー…その…
僕、実は兄弟が多くて…で、片親なんすよね。昔から母親しかいなくて…だからその…なるべく多くお金を送りたいからこの職いいかなって…」


予想外にもシリアスな話に私は黙り込んでしまった。


「もうすぐ双子の妹2人が大学進学するし…」

「……なるほど。じゃあホストの方がよかったんじゃないの?」

「考えたことはあります。でも僕には絶対に無理ですよ。」

「そんなことないよ、イケメンだし愛想あるし」

「無理です無理です。単純に、どんな女性の機嫌もとるとかあんな器用なことできないです!だからほんっとホストもキャバも、できる人は尊敬します。」

やっちゃんは真剣に言った。
/ 267ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp