第1章 desire
もう寝ようとテレビを消し、ブラインドを下ろした時だった。
〜♪
着信が鳴った。
「龍也」 と表示されている。
「…もしもし」
«おっつ〜!起きてた〜?俺今終わった!»
「アフターお疲れ。」
«うん!でも枕営業じゃねぇよ?今日は。»
「あっそう。どーでもいいけど。今送迎車の中?」
«そっ。シャワー浴びたあと部屋行っていい〜?»
「いいよ」
«あ!なんか買ってく〜?»
「んー、ゼリーとバナナ」
«おっけ。…あ〜佐々木!そこのコンビニ寄って!
そう!そこそこ!ファミマじゃないとダメなんだよ»
運転手に話しかけているようだ。
「龍ちゃん…電話遠ざけろや、うるっさい」
«わりーわりー。じゃあまた後でねっ»