第1章 高校2年の春ー転校生ー
不死川先生は驚いたように目を開いて私を見る
この先生強面だけど、目は大きいしまつ毛なっがいなぁ...モテるんだろうな、なんて先生の顔をじっと見る
「おまえの男の印象悪くねぇか?」
「男のお手本となる人がそうでしたから」
「あー...父親か?」
「まぁ」と答えれば不死川先生も黙り込む
すると先に口を開いた不死川先生
「そんなひでぇ男ばっかりじゃねぇぞ?」
「先生に言われても説得力ありませんよ」
「んなぁ!?」
「あんな場面見せられて、やっぱりかと思いました」
「なんか...悪かったな」
その時屋上にまた一人先生がやってきた
「おー不死川ここにいたのか」
「...宇髄」
「なになに?転校生ひっかけてんの?」
「バカかてめぇ」
ケラケラ笑う宇髄先生
この人も大概派手な先生だな、なんて思って顔を見る
宇髄先生も整った顔立ちで長身で...この学校の先生顔面偏差値高すぎてびっくりする
「なになに?転校生、さっそく俺に惚れちゃった?」
「あ、それはないので大丈夫です」
「ひっでぇー!」
「ざまぁ」
私が真顔でそう答えると不死川先生がにやっとしてる
「つーか転校生の弁当なかなかうまそうだな」
「だろ?」
「母ちゃん料理うまいの?」
宇髄先生も私のお弁当を覗き込んできた
「いえ、これは自分で作りました。母は料理が苦手です」
「は!自分で作ってんのかよ!俺にも今度作ってきてよ」
「バカ言え!生徒に作ってもらう先生がどこにいんだよ」
「材料費くれるなら作りますよ」
「おまえも作ろうとするな!」
不死川先生に今度はデコピンされて額が痛い
この先生はどうやら手が早いらしい
涙目で不死川先生を睨みつける
結局昼休みは先生たちと過ごしたけど、なんだかんだで楽しかったからいいやって思った
午後の授業はさっそく不死川先生の数学
先生が入ってくると生徒は皆んなピリついてる
それほど怖い先生なのか
昼休みではそうは見えなかったけど...
「嘴平ぁぁぁ!」
あ、生徒が怖がる意味がわかった気がする
居眠りしていた嘴平くんが吹っ飛ばされてる
怒らせると怖いんだな
うん、わかった
なら真面目に受けようそうしよう