第5章 大人の事情※
どうして俺は人間の言葉を口にできない。
夢のことは忘れられてしまうし、
魂で触れあえば殺してしまう。
この上で今の俺を見てくれないなら、
どうやったらが分かるんだ?
なあ
黙ってそんな顔してないで
教えてくれ
「ゲガ!!」
「……っ、ごめんね」
泣かせた。
が震える腕で俺を抱き締める。
謝るなよ、謝る必要ないだろ……。
なんでこんな風になったんだよ。
ナカで果てることもなく
萎えていくのを感じる。
「ごめんね………………」
「………………」
繰り返される謝罪ばかりが響くのだった。