第5章 大人の事情※
露になった俺自身に手を伸ばすと、
艶かしく指先を絡めてくる。
暖かな人間の手のひら、
アレとはまた違う感触に反応する。
ちがう!そうじゃない……!
人間の指はなんでそんなに長くて
器用なのだろうか、卑怯じゃないか。
「ゲガ……!」
「やっぱり……手じゃきもちよくない?」
上目に訊ねられ、
そうじゃないけど良くない訳じゃない!
と複雑な男心に唸る。するすると
指先で擦っていたが
躊躇いがちに顔を自身に近づけていく。
「!!!!!」
「ん、む……」
柔らかく暖かい感触、
こんなことがあるのかとギョッとしながら
が小さな口に必死にそれを
咥える様を呆然と見下ろす。
あの小さな舌が絡みついて
強い快感に頭がグラグラしてきた。