第5章 大人の事情※
に目を向けると頬を上気させて
すっかりメスの顔をしているくせに
しん、と感情がない目をしている。
こっちを見てすらいない。
「ゲガ……ッ!」
「良い子ね、ゲンガー。良い子」
言い聞かせるような声音。
何度も何度も上下する手に嫌が応でも
高まる射精感に虚しくなってくる。
抗議する隙も抵抗する余裕もなく
俺は達する事になった。
「ゲ、……ッゲ……」
「よしよし……いっぱいでたね……」
どろ、と透明な筒上のゼリー体から
白濁した液体がボタボタと滴る。
手際よくタオルを濡らしたは
俺の下腹部を拭き取りテントを出ていく。
やはり体力を使うもので、
追いかける気力もなく呆然と見送った。
なんだ……?何が起きた?
お、俺は今……といつもみたいに
えっちな事をしたんだよな?
その割に激しい虚しさに襲われていた。