第5章 お姉ちゃん?
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凛月くんにそんな事を言われ
少し気にしつつ、自分の教室へ戻った。
ホームルームも終わり、下校時間。
お姉ちゃんが来る前に準備をする。
あれ、課題のプリントが無い。
「あんずちゃ〜ん!
お、ま、た、せ♡……ってあら?
もしかして早く来ちゃったかしら?」
ガサガサと机の中を漁る私を見て
お姉ちゃんが申し訳なさそうに呟く。
「んーん、ごめんね。
課題のプリントが見当たらなくて……」
「あ、コレじゃないかしら?」
数学の教科書に見慣れない紙が挟まっていた。
教科書を開いてみると探していたプリントが
ちゃんとあった。
「わッ、お姉ちゃんありがとう!」
「どういたしまして〜♡
ゆっくり準備してくれていいわよ。
アタシ待ってるから!」
そう言ってニコニコしながら私を見た。
ありがたいけど、待たせるのも
申し訳ないので早く準備を済ませた。
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