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第1章 「お隣りの整体院」


「ん、はぁ…」

 くちゅくちゅと唾液を絡ませる大人のキス。
 音が大きくなるたびに指も舌も掻き回され、は小刻みに震え上がる。

「。一人でシたとき、ちゃんとイけた?」

 口から熱い息を吐き、見詰めてくる。

「わかんない…」

「一人じゃ不安だったろ?」

「うん…」

「俺が楽にしてあげる。俺のことは怖くないもんな」

 優しい目を向けられ、体が勝手に頷く。
 幼い頃から我儘で振り回し、何だかんだ言いつつも最後まで付き合ってくれた。
 そういう気に掛けてくれる部分に惹かれ、好きになって、それが成長して恋だと自覚した。

「信用、してるから…」

 ずっと叶わないと思っていた。
 諦めようと何度も思った。
 けれど振り向いて欲しくて、気付いて欲しくて、図々しい女でいることで許してくれる に少しでも長く甘えていたかった。

「嬉しい。俺ものこと気持ち良くさせたい」

 やっと叶った両想い。
 は嬉しくなって体に腕を回す。

「…うん。私の体で も…気持ち良くなって欲しい」

「っ…あんま煽んな」

「んああっ」

 早くひとつになりたい想いを馳せるように体を押し倒された。
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