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第5章 「まともなお兄ちゃんだと思っていた性癖異常について」


「そうだな…。散々キモイって言われてるし小学生くらいだな」

 先に口癖を言われてしまった。
 本気で言ってないのに案外気にしていたんだと同時に反省する。

「ロリコン?」

「それを言うならシスコン。もっと言うならインセスト。『幼少の頃から極めて親密に育った人々の間に、性交に対する生得的な嫌悪が存在する』と提唱した学者がいる。その辺の兄弟姉妹や親が性交したがらない結果も出ている。それが血のつながっていない養子や継子であってもだ。──だけど俺は異常だった。母親には欲情しない。欲情したのはたった一人の"妹"だった」

 難しいことを述べられた気がしたが単純に思えばこそだ。
  は実感、納得できることだから異常と話した。

「安心しろ。他の女でも欲情する」

「AVのタイプの子?」

「それをお前だと思ってシコってる」

「それほぼ私じゃん」

「頭んなかくらい許せよ。パソコン見られるわ、えぐいLINE送ってくるわで俺のメンタルズタボロだよ」

「っ、だってそれは…!」

「もういいよ。お前がまともな男とくっ付いてくれればどう足掻いても無駄だって、疲れて、どっかで踏ん切りつくだろ。家も探して夏休み中には出てくから彼氏でも何でも好きに呼べばいい」
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