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第5章 「まともなお兄ちゃんだと思っていた性癖異常について」
「この課題今日で終わるのか?昨日今日出されたものじゃねえだろ」
「仰る通りで…」
「手伝ってやろうか?」
え、いいの!?と口が開きかかった。
しかし今はマズい。
パソコン見られたら終わる。
兄と妹だからどうもしないけど"気まずさ"という負の感情を生み出したくない。
「お前見ただろ」
「っえ」
見透かされた目。
動揺する心音。
嫌な汗を掻いて顔の筋肉が凍てつく。
「な…んのこと…」
「えっちなの見たろって聞いた。そういうの自分の携帯だけにしろよ?別に兄妹で隠す必要なんてねえんだから」
あっさりした兄の態度。
兄はまったく気にしてない様子だ。
兄妹だからありえない。
流石に親にバレたら焦るけど、同じ腹から生まれた兄と妹なのだ。
性癖がバレたくらいで大したことなんてない。
えっちに興味があるのは人間だから仕方ないんだって。
「はあー…ごめん。見るつもりじゃなかったんだけどなんか見っちゃった」
「まあ別に良いけどさ。こういうの見るとき気を付けろよ」
「そんなの分かってるって」
「お前なら大丈夫だと思ってるけど…普段、こういうの見てんの?」
この話は終わる方向に向かうと思っていた。
なのに兄は引き伸ばしにかかった。
心の中で「ん?」と疑問を覚えつつも、暇なときに時々見てると答えたのであった。