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第3章 「変態だけど露出狂と間違われて強制連行されました」


 それから目が覚めると自分のベッドでちゃんと寝ていた。
 下着もパジャマも着ていた。
 何事もなかったように思ったけど残ったままの体液。

 あの目付きの鋭いお巡りさんはワザと残していった。

 ジンジンとした痛み。
 途轍もない快楽。
 思い出しただけで濡れてきてしまう。

「もう止めよう。変態ごっこは…」

 あれはきっと天罰だ。
 いつかは止めなきゃと思った丁度いい機会。
 痛い目をみて良く分かった。

「仕事…行かなきゃ…」

 いつもの日常に戻るためシャワーを浴びて服を着た。
 違うコートを羽織って貴重品を確認。

「あれ?鍵がない…」

 どこかに落としただろうか。
 窃盗犯とぶつかった時?

 でもどうやって家に入って…。

「あ。やばい。もう時間っ!」

 考えたくないことが頭の縁によぎった。
 お巡りさんだって悪い男になる。
 中年のお巡りさんが言っていたことを思い出した。

 アレで終わればいいのに、なんて都合の良い話にならないだろうか。

「───…ッ」

 夕方家に帰ってきてそれは確信に変わった。
 この家のなかに誰かいる。
 スペアキーで鍵を閉めて出て行ったのにガチャンという音がしなかった。

 恐る恐る部屋の扉を開けると中から聞こえるテレビの声。

 玄関に視線を落とすと男物の大きなスニーカー。
 やっぱりいる。
 あの、大男が。
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