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第2章 「先輩♀と同僚♂の不倫現場に遭遇した結果」


「え…。なにこの部屋」

 社員での部屋割りは決まっていた。
 どの部屋にも露天風呂付き客室なんてなかったのに。

「全部誤解。つーか演技」

「…え?演技ってどういうこと?」

  はローベッドに腰掛け、座れという目を寄こしてきた。

「ねえ。どういうこと?」

 は の横に座って再び尋ねる。
 誤解、演技。
 先輩とは何もなかった。
 すべてはを嵌めるためにしたこと。
 本当は不倫もしてないし、本当に好きなのはだったということ。

「つーかあんだけ先輩と一緒の休み~とか予定言い合って忘れたとか抜かすんじゃないよな。何でスーツとか思わなかったのか?」

「あー…そう言えば…」

 不自然な点がいくつか思い浮かんでポカンとする。

「でも、だとしてもだよ…!!」

「旦那さんもグル。僕のこと応援してくれてて先輩が人肌拭って"嫉妬作戦"ってやつを実行した。ずっとお前らを尾行してた先輩から連絡があって、僕は仕事終わりに合流した。ラブホなんて入ってないし嫉妬どころが避けられるし、あの人に頭まで下げて相談したのがバカだった…!!」

 嘆く 。
 つまり不祥事は起きていない。

「なんだ。本当によかったぁぁぁぁ…」
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