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第13章 「溺愛オナペット」


 昼ご飯を食べ終わると中出しされて、 が家に帰るまでいつも以上にビクビク過ごした。
 バレたら殺される。
 会社に迷惑を掛けたくない。
  のところに早く逃げたいのに…。

「───…はあっ…はあっ…はあっ…」

「もうこんな時間か。帰る」

「う、ん…。あり、がとう…。気を付けて…」

 散乱した部屋の中。
 ベッドのまわりはぐちゃぐちゃで自分だけ服を着てさっさと出ていく。
  が帰るときと変わらない同じ光景。

「またね」

「おう」

 玄関で最後までお見送りをする。
  が出ていくと玄関のカギを締め、重怠い体を動かしてスマホを手にする。

>ごめん!!いま大丈夫?

 >よかった!!

 >俺はいつでも大丈夫。動けそう?

 既読は秒で付いた。
 それだけでもひどく安心して が察した言葉を投げ掛けてくれる。

>バレてはないけど部屋の中、汚れてて…

 >それは後回し!!身の安全が第一!!

 >近くまで車回してよさそう?

>まだいるかわかんない…

 >了解。

 >いまから10分で用意できる?

>うん

 >じゃあ今から10分後、玄関前に車止める。

 >22:14な?

> くん、ありがとう

 >全然いいよ(^▽^)/

 身の安全が第一。
 もし万が一、 がまた予想外の行動をしてきたら今度こそ後戻りはできない。
 脱ぎ散らかした服はそのままにして適当に体を拭き、服に着替えて二つの鞄に貴重品と必要なものを適当に詰め込む。

「ああえっと何が必要だっけ…。会社に行くときしていたこと思い出して、えっと、えっと……」

 刻々と迫る時間。
  が居たから銀行もまだ止めていない。
 この短時間でやらなきゃならないことが多すぎて頭の中がこんがらがってしまう。

「あっ!もう13分っ…!」

 あれだけ待たせておいて遅れるのは失礼だ。
 はバタバタと支度を済ませ、玄関ホールまで降りて行った。
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